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幼児期のバイリンガル教育(3)  海外在住で日本語をKeepさせるためには!?

【日本語の環境づくり】

2010年夏 ドイツの中でも、南西に位置するスイスやフランスの国境に近い街、
Freiburgに引っ越してきました。
ドイツの中で日照時間が一番長いと言われているフライブルクは、
旧市街に路面電車が走り、街からでるとそばには森が広がる素敵な街でした。

 

ただし、旦那さんは北ドイツの出身。親戚も知り合いもいない街。
引っ越し先が落ち着くまでは、本当に寂しかった。
京都でできたママ友と気軽に子供たちを遊ばせる距離にいたのに、
「日本人なんているのかな?」という街へのお引越し。

 

さすがに、最初の数か月は寂しくて寂しくて、
日本が、日本語が、日本人が恋しかったです。
なので、なおさら、娘と日本語で話せるのが唯一の安らぎでもあったのかも!?
と、当時を思い出しました。

 

とにかく、日本語を忘れないように、「日本語を話す環境を作ろう」と、
まずは、日本人のお友達探し。
引っ越したばかりで、まだ家も決まっていなかった最初の1ヵ月。
よく二人っきりで公園を巡りましたが、日本人の親子にはちっとも出会えず。。。

 

そんなとき、船便の引っ越し荷物もまだ届かない中、
毎日のように覚えるまで読んでいた絵本。
数少ない絵本だったので、いろいろ工夫しましたよ~☆
例えば。。。
お兄ちゃんたちが、いろんな恰好でジャッキーを励まそうとするシーンの絵。
端から「探偵、教授、お医者さん...」
これを日に何度読んだことか。
娘は、そのうち指さすだけで、その格好の職業をすべて覚えるほどでした。
まあ、2歳になるかならないかという歳だったので、同じ本でも飽きることなく、
何度でも読んでいました。なので、夜の寝かしつけ以外でも、
暇なときは絵本を読む。という習慣になっていきました。

 

他にも、レストランで注文してからの待ち時間にミニ絵本を持ち歩き、
いつも同じ本を読んでいたのですが、
そのうち、注文が終わると「絵本読んで~。」と言ってくれるようにもなりました。
そう、この絵本の読み聞かせこそが、日本語環境づくりの ポイントなんです。

 

読んでくださっている方の中には周りに日本人が住んでいない、
なかなか会えない距離にしかいない方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

でも、大丈夫です☆

 

娘の場合は、逆になりますが、ドイツ語がちゃんとパパの話しかけと
絵本の読み聞かせだけで、わかるようになっていったのだから、
ママしか日本語を話す人が周りにいなくても、継続してあげることで、
ちゃんと、日本語がわかるようになり、話始めます。
ただし、海外在住の場合、現地の言葉で話始める事もあります。
でも、あきらめずにママは日本語ではなし続けてください。

 

ママがたくさん話しかけることが日本語環境をつくる第一歩です(^^♪
絵本を読んであげることもその中の一つ。
お話しできないうちでも、ドンドンインプットしてあげましょう☆

 

小さいうちは、耳から得た言語情報をそのまま口に出していきます。
だから、ママがたくさん話かけてあげることが
何よりの日本語環境づくりでもあるんです。
ただ、アウトプット(おしゃべり)が始まるのには、個人差があります。

 

特に、お子さんが一人目だと「まだ、あまり喋らない。」とか、
「2言語だから話始めるのが遅いのかな!?」
「○○ちゃん語(本人おしゃべりしているけれど、
大人には理解できない段階)ばかりで、大丈夫かしら!?」と
不安になることもあるかもしれませんが、大丈夫です(^^♪

 

ちゃんと、ママの声・パパの声、いろんな人の話かけの声を理解し、
本人のタイミングで話始めるので、心配しないでくださいね。
そして、さらに絵本の読み聞かせは、
聴覚からだけの情報ではなく、一緒に視覚にも情報が入るので、
とっても効果的なんです。

 

ママやパパの声で読み聞かせしてあげることが、CDなどの聞き流しより
ずっと重要なんだそうです。

 

しばらくして、やっと引っ越し先が決まったころ、プールへ遊びにいった先で、
日本語をしゃべっている声を聞き、
「あの日本人の方ですか?最近、引っ越してきてお友達がいないんです。」
と話しかけたら、なんとラッキーなことに、その方は、日本人の子供会と
(今はなくなってしまった)補習校の運営に携わっている人で、
快く連絡先を交換してくださったんです(*´▽`*)

 

ここからは、ベビーサークルを紹介してもらったり、
子供会入会対象年齢前だったにも関わらず、
娘が結構日本語を話しているのを聞いて、
日本人の親を持つ子ども達の子供会へもつないでくださり、
いろんな家族と知り合いになれたのです。

 

そして、彼女もドイツ人とのハーフのお子さんをお持ちで、
日本語の教育に熱心な方だったので、
その後、いろんなことを教えていただきました。
また、娘が初めて「くつ」と、くつの絵がなくても
読めた感動の瞬間に一緒にいた方なんです。
何を見て、「くつ」と読んだのかは、また次回。。。